N.Cニュース 第2巻7号 2005年7月号

  梅雨の季節も後半になり、やっと雨が続くようになりました。雨はいやなものですが、夏の水不足解消には必要ですのでしばらくは我慢しましょう。 6月28日から電話やメールでの予約順番が取れるようになり、ご利用いただいていることと存じます。まだまだ周知が不十分でご迷惑をおかけしますが、原則的に順番が優先されますのでご利用のほど宜しくお願いいたします。また、順番を取った際におよその診察時間がアナウンスされます。診察時間は一人につき5−6分と余裕をもたせていただいておりますので、およそその時間帯に診察ができると思いますが、何分急性疾患の多い小児ですので検査・処置で遅れることもありますのでご理解のほどお願いいたします。また、できますれば順番が優先される以上、順番をお取りいただいた患者さんはおよその診察時間帯に受診していただくようにお願いいたします。


@6月の小児感染情報
  6月に入り、夏型のウイルスの感染が増加してきました。夏型のウイルスは種類も多く、乳幼児では頻回に罹患し発熱をくりかえすこともありますが、比較的発熱期間は短く重篤な状態になることは少ないようです。熱のないときに比較的元気であればご心配なきようお願いいたします。ただ、夏は気温も高く湿度も高いことから、発熱時は十分な水分補給をお願いいたします。それ以外は、水痘・溶連菌感染が散見されました。  


A溶連菌感染(簡略な説明)について    
  流行はありますが年中認められる細菌性の疾患です。一般的な症状は発熱と咽頭痛で、咳を認めないのが特徴です。時にかゆみを伴う体幹の発疹やイチゴのような舌になることもあります。主に幼稚園児から小学校の低学年の疾患で、今のところ溶連菌に抗生剤の耐性化は少ないため、早期に通常使用される抗生剤を内服すれば、1−2日で解熱し咽頭痛も消失します。しかし、溶連菌は咽頭に残存すると再度感染を繰り返し、感染を繰り返すことで感染後に生じる腎炎やリウマチ熱などの重篤な続発症を引き起こす頻度を増加させることになります。このため、抗生剤内服は症状の改善のみではなく、溶連菌の除菌が目的であり、約10日間はしっかり抗生剤を内服することが重要です。
  最近では、咽頭のぬぐい液の迅速検査で特異性・感度とも80%以上の有効性で診断がつきます。溶連菌もウイルス疾患と同様、人にうつしますが、抗生剤をおよそ1日内服すれば人にうつすことはほぼなくなりますので、発熱や咽頭痛が無くなれば通常の生活へ戻ってください。繰り返しになりますが、抗生剤をしっかり内服する・内服させることが重要です。

何か、ご要望、ご質問があれば、遠慮なくスタッフにお伝えください。


なかじまクリニック 小児科・循環器科
       院長 談