@5月の小児感染情報
5月は後半から、再び学童を中心にウイルス性の胃腸炎が流行していました。ウイルス性の胃腸炎は冬に多い疾患と考えていましたが、年中存在するようになってきています。重症で困ることは少ないですが、感染力が強いようです。嘔吐や下痢があれば、吐物や便の扱いには十分注意するようにしてください。それ以外は、水痘・溶連菌感染・おたふくが散見されました。また、夏型のかぜも見られるようになって来ています。鼻汁や咳を伴わず突然の高熱で発症しています。多くの症例では熱は2,3日で落ち着くようですが、まれに比較的元気ですごしますが1週間ほど熱が続く症例も認められました。
Aトピックス 特に乳幼児の方へのお知らせです。ご存知と思いますが、来年4月からBCGの予防接種を受ける対象者が現在4歳未満の乳幼児から6ヶ月未満の乳幼児に変更されます。このため、来年の4月以降に6ヶ月以上の年齢となる乳幼児は4月までにBCGを受けるようにしてください。以後は自費での予防接種となります。
B日本脳炎予防接種について 皆様もご存知とは思いますが、5月30日から当クリニックでは日本脳炎予防接種を事実上中止させていただきました。日本脳炎予防接種で重篤な副作用が認められ、ワクチンとの因果関係がある可能性があるとの理由です。今年1年の中止で、日本脳炎が流行する可能性は非常に少ないと思いますので、受けなかったからといって心配する必要はありません。ありうるとすれば、ブタと蚊を介してウイルスが体内へ侵入するので、この夏、養豚場の多い地域へ移動するような計画があればご相談ください。また、今後何年も中止となった場合に問題があります。早期に再開されることを希望しています。