2009年 11月号

  新型(豚)インフルエンザAについて
  みなさんも御存じのように、11月12日現在、10月中旬から始まったインフルエンザの流行が続いています。ピークは先週のような印象ですが、このまま、減少していくのか、そのまま続くのかの予想は難しいです。
  当初、小中学生が中心でしたが、やや、小中学生が減少したためか、幼稚園児や保育園児が目立つようになってきています。
 
  現在流行しているインフルエンザが、新型かどうかについては、検査されていません。しかしながら、全国であるいは大阪で、現在、インフルエンザA型と診断されれば、ほとんどが新型と判断してもよい状況です。インフルエンザB型も0.1%程度報告されています。
もちろん、B型は新型ではありません、今後、B型が流行する可能性もあります。
  いずれのタイプにしても、例年より早い時期からインフルエンザが流行しているわけですから、今後終息するにしても、来年春までは注意が必要です。

  インフルエンザは、もちろん、侮ってはいけない感染症で、流行すれば、ある一定の頻度で、死亡例や重症例が出現します。ただ、今までと違い、そういう症例があれば、テレビやラジオで報道される点が、大きく違います。
しかし、症状的には、今までのインフルエンザとそう大きな違いはないと考えます。
 
  ただ、園や学校で流行すると急激に感染者が増加する点、しかし、家庭での広がりはまれ?  発病初期に脳炎・脳症は季節型と同じですが、急激に呼吸困難を伴うウイルス性肺炎が出現する点が異なります。
  いずれにせよ、発症最初の3日間が、重要ですので、この間、お子さんの様子をしっかり観察してください。
 新型インフルエンザワクチンについて
  御迷惑をおかけしています。
  いよいよ接種が始まります。当初は"基礎疾患がある"人が11月対象者でしたが、ころころ変更になり、1歳から小学3年生までは、基礎疾患があるなしにかかわらず、接種対象者となりました。当クリニックのような小児科では、以前の方針でも、12月には、当クリニックの患者さんのほとんどが、接種優先対象者になっていますので、その全員に、私のところで接種することは不可能であり、理想的には、府や市の行政が動いて、保健センターなどを利用して、集団接種の形ができることに希望をもっていましたが、国からの指導は、保健センターで接種を勧めるという文章のみで具体的な指示はなく、全国のごく一部では集団接種を行うようですが、和泉市では困難なようです。誠に申し訳ありません。

  当クリニックの具体的な接種についてですが、11月分として当クリニックのワクチン配分は、基礎疾患があり、内服管理中の最優先接種対象者の50%の分しかありませんでした。
  このため、最優先患者さんへも全員接種は難しい状況です。このため、1歳から小学3年生までの一般対象者の予約を受けることはできない状況です。
  また、12月分はどれだけ入るかは現時点で不明です。判明すれば連絡します。誠に申し訳ありません。

 先ほども報告しましたが、11月から、1歳から小学3年生までは、基礎疾患あるなしにかかわらず、優先接種者ですので、予防接種をされている医療機関どこでも、ワクチンがあれば予約可能です。

なかじまクリニック 小児科・循環器科
院長 談