N.Cニュース 第2巻1号 2005年3月号

  いつもお世話になっています。2月に入って、インフルエンザが急激に流行し、皆様には外来受診に際して、待合などで大変ご迷惑をおかけしています。当クリニックはいまだ開院6ヶ月目で、受付や診療の不備は多々あると思いますが、今後もこれら診療システムの改良・改善に努力をしてまいりますのでご協力のほどお願いいたします。

@2月の小児感染情報
  2月に入り、インフルエンザが急激に流行しました。ほとんどがB型で、予防接種の効果はやや少ないと考えられます。インフルエンザは感染力が強いですが、本来は“感冒”の一種であり、自分自身の抵抗力で治癒する以外方法はありません。このため、十分な水分の補給と安静を保つことに心がけてください。また、発熱と感冒症状は長くて約1週間続くものと考えておいてください。さらに、発熱が一段落したころから咳や鼻汁が出現したり、ひどくなったりすることもあります。しかも、解熱後少なくとも48時間は徐々に感染力は低下しますが、人に移す可能性を持っていますので、この点も注意をお願いします。インフルエンザ以外の感染としては、水痘・おたふくのほか、胃腸炎や溶連菌感染が認められました。さらに乳児ではロタによる胃腸炎も保育所などで認められるようです。

Aインフルエンザについて    
  インフルエンザは感冒の一種であり、残念ながらウイルスを殺傷する薬はありません。現在、インフルエンザで投与されている薬は、ウイルスの増殖を抑えるお薬です。このため、インフルエンザ発症後早期に内服をしないと効果がないといわれています。極端な言い方をすれば“インフルエンザの発熱期間を2.3日短くするだけ”の薬であるといえます。しかしながら、早期に解熱し、感染力を抑えることで流行を抑えることができる可能性があると考え、当クリニックでは処方を行っています。ただ、この薬の代表格であるタミフルという薬は、1歳以下に投与した場合の安全性が確立されていないので、1歳以下の乳児には極力使用しない方針で対処させていただいています。
また、当クリニックではインフルエンザの迅速検査を行っていますが、インフルエンザ発症約8時間以内では検査が陽性に出ないこともありますので、この点は十分ご理解のほどお願いいたします。

何か、ご要望、ご質問があれば、遠慮なくスタッフにお伝えください。


なかじまクリニック 小児科・循環器科
       院長 談