2009年 4月号
 
  今月から新年度が始まりました。桜も今が見頃です。元気で事故なく、新学期を迎えましょう。

@ 大阪府下感染情報(3/30〜4/5)
 多い順から、感染性胃腸炎・溶連菌・水痘・突発疹・おたふくの順です。インフルエンザはほぼ終息したと考えられます。

A 当クリニック感染情報(4月9日現在)
 インフルエンザは、春休みに入り激減し、ほぼ終息したと思われます。
しかし、春休み中、ごく一部の保育園と学童保育で少数ですが途切れなく、インフルエンザのお子さんが受診されました。気温も上昇しインフルエンザの広域な流行はないと考えますが、新学期が始まり、小規模な局地的なインフルエンザの流行も考えられますので、園や学校から帰宅したら、手洗い・うがいを忘れないようにしてください。
それ以外では年長児・学童では、溶連菌感染が認められます。溶連菌感染は、咳のない咽頭痛を伴う疾患で、微熱のこともあります。体や舌に発赤・紅班やぶつぶつが出現します。そのような症状があれば受診して下さい。

 他に、インフルエンザ終息するころに1歳以下の乳児には細気管支炎、喘息をもっているお子さんには喘息発作、を起こすRSウイルス感染が小規模ながら流行することがあり、当クリニックでもRS感染が散見されます。
RS感染は、鼻汁や咳の症状が強く喘鳴を伴うことが多い感染症です。特に6か月以下のお子さんでは発熱しないこともありますので、注意してください。

  さらに2月から現在まで、おたふく(流行性耳下腺炎)の患者さんが途切れなく認められます。当クリニックでは後日血液検査でおたふくであったかを確認していますが、今までに5つの保育園・幼稚園で確認しています。
B MRT期(1歳児)U期(新年長組)V期(新中1)W期(新高3)について
 MR(麻疹・風疹)ワクチンは、昨年から世界標準になり、2回接種となりました。まず、1歳台に接種、その後は、保育園や幼稚園の年長組、中学1年生(2012年度まで)、高校3年生(2012年度まで)です。昨年の特にV期やW期の接種率は大阪では特に低いようです。予防接種は95%以上の接種率を維持しないと、その病気の発生を抑制することはできないと言われています。今年度は必ず達成するように、新中学1年生、新高校3年生は、早めにMRワクチンを接種しましょう。

C ヒブワクチンについて
 現在、当クリニックでは予約を再開しています。今のところ、順調に接種をさせていただいていますが、ワクチンの本数に限りがあることから長続きはしないと考えます。その都度、予約中止や開始を繰り返すと思いますが、この点ご理解をお願いします。月1回、およその接種時期の予測をしていますので、予約されたお子さんには、連絡する予定です。

D 新しい日本脳炎ワクチン
  来月には、新しいワクチンが発売される時期やその他詳細がわかると思います。しかし、現在と同様で、積極的に接種しなさいとは勧めないようです。ただ、現在よりワクチン供給量は増加しますので、接種を希望される人には、ワクチンは供給できそうですので、当クリニックでは積極的に接種する方針です。

なかじまクリニック 小児科・循環器科
院長 談