2008年 10月号
 
 今月で当クリニックも5年目に入りました。今後ともよろしくお願いします。
 このクリニックニュースも休刊したこともありましたが、4年間続けることができました。重なる内容もありますが、その時々に重要な小児医療情報をひたすら発信続けることを目的としてきました。これからもNCNニュースを続けてまいりますので、クリニック同様、よろしくお願いいたします。なお、知りたい情報など、希望があれば、遠慮なく、スタッフにお伝えください。

@ 大阪府下感染情報(9/29〜10/5)
 多い順から、感染性胃腸炎・溶連菌・RS・突発疹・手足口病の順です。 クリニックにも張り出していますが、MRワクチンの接種率が低いままです。このままでは日本から麻疹をなくすことはできません。
 今年から始まったMR(麻疹・風疹ワクチン)V期やW期の中学1年生および高校3年生のみなさん、来年3月末までに必ずMRワクチン接種を受けましょう。
 堺でインフルエンザBの報告と学級閉鎖の報告が先週末ありました。すぐに流行することはないと思われますが、疲労感の強い高熱が認められた場合は注意をしてください。外出から帰宅すれば"手洗い""うがい"をしてください。うがいは水道水で十分ですので、1回のうがいは15秒以上続け、うがいの水は5回かえましょう。

A 当クリニック感染情報(10月9日現在)
 溶連菌感染が散見される程度でとくに特徴的な流行はありません。例年11月から12月にかけて流行するRS感染が夏に一部の保育園・保育所で流行しました。今後寒くなるとRS感染の流行期に入ります。特に1歳以下のお子さんでは"喘鳴""呼吸困難"などで入院が必要となることがある"感冒"ですので、保育所での流行の様子の確認することや2,3歳の幼児では2、3日発熱する鼻汁・咳の少し強い普通の"感冒"ですので、お兄ちゃん、お姉ちゃんの"感冒"に注意してください。
B ヒブワクチン(Hib)その1 いよいよ発売
 そろそろ、インフルエンザが流行するときにややこしい話ですが、今年の12月から日本でもB型インフルエンザ菌(インフルエンザウイルスと全く関係はありません)のワクチン(現在、世界110カ国ですでに接種されているワクチン)が発売され、任意ですが接種可能となります。具体的な料金やワクチンの需要と供給がどのようになるかは現時点では不明ですが、当クリニックでは、希望者があれば積極的に接種を行っていきたいと考え、来年春までには当クリニックでの接種の方法などを確立したいと考えています。
 このため、このワクチンについて知識を持っておられる方も多いと思いますが、また、当クリニック内にはそのワクチンの解説書をすでに展覧していますが、来月から2回に分けて、ワクチンの内容・接種の実際など解説していきたいと思います。この中で、対象者や方法・料金などもお知らせしたいと思います。基本接種は接取開始2か月以上7か月未満で、現在定期接種されている三種混合ワクチンと同時接種で差し支えなく、摂取回数・方法は同じです。つまり、3から8週明けて基礎免疫として3回接種、その後1年後に1回追加接種です。

なかじまクリニック 小児科・循環器科
院長 談