N.Cニュース 第2巻1号 2005年1月号

  あけましておめでとうございます。昨年は国内外問わず災害の多い年でしたが、本年は災害のない年になることを願っております。さて、当クリニックも今年から木曜日の午前診を開始し、午前診療は休祝日以外毎日診療を行って行く予定です。よろしくお願いいたします。

@12月の小児感染情報
  先月12月も、“感染性胃腸炎”が流行していました。通常、冬季の胃腸炎は“ロタウイルス”が主流ですが、外来での迅速検査では“ロタ”陽性はなく(1月に陽性例がはじめてでました)、“ロタ”以外のウイルスが主な原因と考えられました。“ロタ”は成人や学童では症状が出ることはまれですが、それ以外のウイルスによる下痢は成人や学童にも症状が出現するため、嘔吐物や便の扱いには十分注意が必要です。嘔吐物や便はビニール袋などに即座に密閉して廃棄し、その後手洗いをしっかりしてください。“インフルエンザ”についてはまだ陽性例は出ていません。


A下痢の際の食事について    
  乳児への母乳は控える必要はありません。ただ、消化機能が悪いため、いつもより授乳を短期間で切り上げて、回数を多く飲ませてあげてください。ミルクの場合、下痢のひどいときはミルクの濃度をいつもの約8割程度に薄めて、母乳と同様に少量ずつ頻回に飲ませるかまたは乳糖を含まないラクトレス、ボンラクトなどの下痢治療乳に変更してください。離乳食の場合、下痢がひどいときは母乳・ミルク・下痢治療乳以外に野菜スープ・味噌汁の上澄み・りんごのすりおろし・アクアライトなどで水分補給にこころがけてください。下痢が良くなれば、まずはおかゆなどの炭水化物・にんじんやかぼちゃの煮つぶしからはじめて、便の様子をみながら慎重に、とうふ・パンがゆ・煮込みうどん・ベビーせんべい・ウエハース・白身魚の煮付けなどを食べさせてください。乳児は腸粘膜が未完成のために下痢が長引くことがあり、この場合には必ず医師と相談してください。 幼児は乳児と同様、水分補給が重要です。また、食欲があっても消化機能が低下しているので、少し控えめにしてください。便の性状によって、水様便では野菜スープ・みそ汁・おもゆ・りんごのすりおろし・アクアライトなど水分補給を中心にする、泥状便ではパンがゆ・ベビーせんべい・ウエハース・とうふ・にんじんやかぼちゃの煮つぶしなど、軟便ではおかゆ・うどん・野菜の煮付け・白身魚の煮付けなどを食べさせてあげてください。

何か、ご要望、ご質問があれば、遠慮なくスタッフにお伝えください。


なかじまクリニック 小児科・循環器科
       院長 談