2007年 4月号

  もうそろそろ桜が満開になる時期を迎えて、急に寒さがぶりかえしてきました。この寒さのおかげで桜の花の寿命が長くなり、お花見には好都合ですが、もうそろそろ春休みも終わりです。
体調管理には十分注意して新学期をむかえましょう。


@小児感染情報 (4月9日現在)
  まずインフルエンザ情報ですが、1月末から始まったインフルエンザは、3月19日をピークに春休みに入り急激に減少しています。おそらくこのまま終息するものと考えますが、今日から新学期の開始で集団生活が始まります。このため、小流行も考えられますので、帰宅後の手洗い・うがいをしっかり続けましょう。繰り返しですが、インフルエンザも"感冒"の一種です。罹患しても元気であれば心配はありません。たとえ発熱が5日程度続いてもいずれ良くなりますので、十分な水分補給と安静を保ってあげてください。また、ご両親が心配な、"脳症"および"興奮状態?"ですが、これは、発病の2日前後に起こります。このため、お子さんが発熱された場合、2日間はお子さんが10歳以上のお子さんでもお子さんの様子をしっかり観察してください。お子さんの意識がはっきりしていれば心配ないと考えます。 インフルエンザ以外では、溶連菌感染、"アデノウイルス"感染が、また、RS感染もまだ少し散見されています。水痘も散見されます。 下痢より嘔吐主体の胃腸炎の症例も多いですが、昨年末のように、家族内で次々感染するような胃腸炎ではなさそうです。

A抗インフルエンザ薬について(3月号に引き続き掲載)
 タミフルに代表される抗インフルエンザ薬は、ウイルスを殺している薬ではありません。ウイルスの増殖を抑制する薬です。このため、48時間以内できれば24時間以内に内服する必要があります。効果は発熱期間を1日少なくしてくれる程度です。"インフルエンザ脳症"を減少させる効果はありません。また、今年から、5歳以上のお子さんに、吸入薬の抗インフルエンザ薬であるリレンザが承認されました。吸入可能かどうかが問題ですが、これは、血液中にはわずかしか吸収されないため、タミフルに比べ副作用は少ないと考えられています。いずれにしても、インフルエンザはこのお薬を飲まなくても治る病気です。

B休診のお知らせ
 4月20日金曜日と21日の土曜日の午前診療は休診になっています。
20日金曜日の午後の診療は行いますので、ご注意の程お願いいたします。


 何かクリニックにご意見・ご質問があれば、遠慮なくスタッフにお伝えください。クリニックニュースでと取り上げてほしい話題でも結構ですので、宜しくお願いいたします。            


なかじまクリニック 小児科・循環器科
院長 談