2006年 12月号

  9月25日から10月2日にかけて行いましたアンケート調査の結果が返ってきました。約90票の回答をいただき、ご協力、誠にありがとうございました。第三者機関を通じての結果で、ご回答いただいたアンケート票は第三者が保管管理を行っていますので、直接クリニックには返却されません。このアンケート結果をふまえて、今後もクリニックの診療の改善に努めてまいる所存です。また、2,3年に一度はこのようなアンケート調査を今後も行っていきたいと考えています。その際はご協力をお願いいたします。



@小児感染情報
  ご存知のようにウイルス性の感冒性胃腸炎(おそらくノロウイルスによると考えられる)が流行しています。近年、毎年冬に流行するようになったのですが、今年は開始が早く、患者数も大変多いようです。突然の頻回の嘔吐で発症する胃腸炎で、元気な小児では比較的軽症の胃腸炎ですが、このウイルスは感染力が強く、しかも、アルコール消毒や乾燥に抵抗性が強いようです。感染した患者の嘔吐物や便に多数のウイルスが存在しますので、汚染された床や衣服は、塩素系の液や洗剤で消毒するとともに可能ならビニール袋に包んで早急に密閉してください。注意を要することは、突然の嘔吐で始まるため、乳児や体の不自由な人では発症初期に嘔吐物で呼吸ができなくなったり、誤嚥したりすることがあることと常々運動ができない人などの胃腸の働きが弱っている人では、発症後の長期にわたり"イレウス(腸閉塞)"となり、嘔吐が長く続くことです。通常、嘔吐は半日程度で症状はおさまります。1日以上頻回の嘔吐が続く場合は注意をお願いいたします。また、この胃腸炎の原因はほとんどノロウイルスと考えられています。しかしながら、通常の診療では、便のノロウイルスの検査をできませんので確定診断できないことをご理解ください。
 それ以外には、水痘・おたふくも散見されます。
 空気が乾燥してきて、溶連菌感染もみられています。溶連菌では高熱が持続せず、微熱になっているお子さんも見られます。咳がなく咽頭痛を伴う場合や体幹の紅班や発疹がみられる幼稚園児や小学校の低学年のお子さんは注意してください。



A抗生剤について(今月中止)

Bインフルエンザについて   
  今年もインフルエンザの季節がやってきました。昨年は当クリニックでの第一症例が12月の中旬でした。患者さんが増加し始めるのは1月中旬ごろと思われます。インフルエンザの予防接種はできれば今月中に終了しましょう。小児の場合、2回接種ですが遅くとも12月中に1回目、年明け2回目の接種をお願いします。また、外出から帰宅後の"うがい"を行いましょう。うがい薬の必要はありません。お水でOKです。最低5回はうがいをしましょう。

何か、ご要望、ご質問があれば、遠慮なくスタッフにお伝えください。


なかじまクリニック 小児科・循環器科
       院長 談