2006年 8月号
 

@ 小児感染情報
 "夏かぜ"の代表であるヘルパンギーナはやや減少傾向ですが、発熱期間の短い"夏風邪"は、まだ流行しています。この場合には咳や鼻汁などの症状がないようです。3日以上発熱が続く中にアデノウイルス感染症(平均4から5日発熱する)が散見されます。 梅雨が明けてから、わずかですが少し咳のあるお子さんが増えてきた印象です。クーラーのためか、何か感染症(不安に思わないでくださいネ)かは今のところわかりません。気温が高ければ、クーラーを使用していただいてもかまいませんが、お子さんに直接クーラーのかぜがかからないようにしてください。クーラーのかぜは設定温度に比べて冷たい空気が出ています。また、冷たい空気は下に下がるので、大人が感じる以上に背の低いお子さんは冷たいと感じているかもしれませんのでご注意ください。 それ以外には、溶連菌・水痘・おたふくが散見されます。


A プール熱について
  いわゆる"プール熱"は、熱が約4.5日続いて、この間に、咽頭と眼球結膜が赤くなるウイルス感染症で、主にアデノウイルスによる感染症です。有効な治療の方法はありません。アデノウイルスにはいろんな種類があり、すべてアデノウイルス感染症が"プール熱"の症状を伴うわけではありません。しかも、プールの水がしっかりと塩素で消毒されていれば、プールの水を介して感染することはないといわれています。普通の"かぜ"と同じように飛まつ、接触感染でうつります。 一方、アデノウイルス感染症は周期がありますが、年中認められます。しかも、咽頭ぬぐい液で迅速診断が可能になっています。もちろん夏にアデノウイルス感染症は増加しますが、これがすべて"プール熱"ではありません。 いずれにしてもアデノウイルス感染症では、高熱が4,5日続きます。解熱後2日間は休養してください。


B旧来のワクチンでの日本脳炎ワクチン再開について
 7月から、実質的に中止していた"日本脳炎ワクチン"予防接種を以前と同じように再開しています。この夏には免疫力を獲得できるかは、時期的に遅くなってしまい申し訳ありません。希望があれば接種しますので、受付で申し込みをお願いします。再開した経緯については、クリニックに説明を用意していますのでご参考にしてください。

何かご要望、ご質問がありましたら、遠慮なくスタッフにお伝えください。            

なかじまクリニック 小児科・循環器科
       院長 談